157. おいしい新年会

 年明けも二回目、1月9日の配信となりました。そろそろお正月気分も抜けてきた頃でしょうか。すでに社会の荒波へと放り込まれ、普段とは違う勢いのある流れに、身を任せている方もいらっしゃるかもしれません。あちらこちらへと流されているうちに、ぽかんと一週間が過ぎてしまい、年末までの自分がなんだか別の人間のように思えてしまう。そんなふうに、どこか呆然と口を開けたまま日々を過ごしてはいませんか。

実を申しますと、これを録音している時点での私は、まだ年末の真っ只中におります。世間が仕事納めだ、忘年会だと賑わっているのを横目に、我が家のニューフェイスである中古パソコンの設定に、すっかり手こずっておりました。

このパソコン、実は購入したのは昨年の夏のことなのです。PTA役員の関係で必要になり、今のパソコンが古くなってきたからと新調したのですが、結局その時は最低限の動作確認だけを済ませ、あとは半年近く放置しておりました。押し入れの奥で静かに、ひっそりと主人の訪れを待っていたノートパソコン。いざ設定を始めてみると、これが地味に時間を食うものでして。

ただ以前の環境と同じ使用感にしたいだけなのですが、真っさらな状態のパソコンを相手に、使い慣れた作業環境を再構築していく作業は、気の遠くなるような道のりです。必要なアプリを一つずつ探し、インストールし、設定をいじり、パスワードを入力する。時には設定の食い違いで認識されず、前回のやり方を思い返そうとしても、記憶からはとうに消去されています。「これ、どうやったんだっけ」と、おぼつかない記憶を頼るよりは、結局イチから調べ直した方が早いのだと、溜息をつきながら作業を進めております。

そんな、少々気力の落ちている精神状態の時に、だいぶ前に借りていた村上龍さんの『イン・ザ・ミソスープ』を読み始めてしまいました。これがまた、面白いのですが、どうにも薄ら寒いのです。ネタバレは控えますが、十二月の凍えるような寝室で、暖房もつけずにニトリの「着る毛布」にくるまり、ひんやりとした空気の中で読むアングラな新宿の物語は、ささくれた心に深く刺さります。

まだ読み始めたばかりなのですが、この時期特有の、どんよりと暗くて寒い、言い知れない不穏な空気と妙にリンクしてしまいました。着る毛布越しに冷えが芯まで伝わってくるのは、物語のせいなのか、あるいは単に部屋が寒すぎるだけなのか。

さて、読書以外にも相変わらずドラマ鑑賞が止まる気配もございません。自分のDigital Wellbeingの設定を3時間に変えてしまうあたり、我ながらどうしたものかと思いますが、ここ最近は一気に三つもの作品を最終回まで見届けてしまいました。「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」「じゃああんたが、作ってみろよ」「ちょっとだけエスパー」、これらが終わってしまい、今はひどい喪失感に包まれています。

とはいえ、すでにその穴を埋めるべく『梨泰院クラス』の続きを見始めてしまいました。私の脳内は、さぞかしカオスな状態になっていることでしょう。睡眠中の脳が、この過剰な情報をどう処理すればいいのかと悲鳴を上げているのではないかと思うと、少し申し訳なくなります。私のブレーキは、一体どこへ行ってしまったのでしょうか。

今回の思考実験は「おいしい新年会」

あなたは厳格な健康至上主義を掲げています。ところが会社の新年会に招待されました。揚げ物や脂っこいものやお酒が眼の前に拡がっています。サラダとノンアルコールでは場の空気を壊し上司はいい顔をしません

以上です。

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