124. 自律型人間

 どうも最近疲れておりまして、倦怠感といいますか。
またかと。定期的に口にしている気がします。でも、そうなんです。何も話したくないような感じなんです。

なんだか疲れる時って、ありますよね。原因はいろいろ複合的にあると思いますが、どうも、一つにまとめたがる傾向があるといいますか。いえいえ、でも本当に、大抵の場合、大きな原因が一つあるパターンが多いものなんですよね。今回のも、そうなんです、分かりました。これはただの睡眠不足でしたね。

そんな日は、つべこべ言わずに何も考えずさっさと寝るに限りますね。そうしたら次の日には回復しているものですから。実際、そんなものなのですよね。実は最近、ちゃんと寝る時間が来たら寝る、という当たり前といえば当たり前なのですが、若い頃にはなかなかできなかった習慣が身についてきたようで、寝不足にならずに過ごせていたのです。だから余計に、寝ていないとダメージがすぐに、如実に現れてしまいます。

これもここ数年の外的要因から身についた習慣だと思います。免疫力を下げることはしないという「こころざし」が、私の知らないところで常に働いていたのですね。これは今もしっかりと機能しています。そう考えると、私はそうやって、環境から常に何らかの影響を受け続けているのですね。

しかもその行動の変化、一時期は新しい生活様式とか、ニューノーマルなんて言葉も使われていましたが、その行動変化の由来を忘れてしまうということが、「今を生きる」とか「現在しかない」という発想を思い出させてくれますね。もうあの頃のことは結構忘れてしまいましたけども。

確固たる信念に基づいて計画的に物事を遂行することというのは、おそらく起点が過去の一点にあることが多いのではないでしょうか。計画を立てた過去の時点が、その時の「現在」であったわけですから、そこを起点にしている、ということですよね。当たり前のことでしょうか?いや、そんなこともないのかもしれません。過去の一点に、強く方向を決めた瞬間がある。それはそうでしょう。

ああ、でも、それを毎日上書きで精査しているのであれば、それは「現在」を起点にしていると言っても良いのかもしれません。ただ、おそらくほとんどの人は、過去の一点を起点として持ち、それを常に更新させていく、ということはせず、そのまま遂行しているのではないかと思います。つまり、言い方を変えると、行動が過去に縛られているとも言えそうです。

そう考えると、私の「こころざし」はどうでしょうか。先ほどの「免疫力をあげる」とか、「ごはんを美味しく食べたい」とか「まじめにふざけたい」といったことですが、あまり時系列は関係ないのでしょうか。ほぼ現在に貼り付いた考えなのかな?いや、そんなことはないですね。「免疫力をあげる」のは風邪を引かないためですし、未来といえば未来のことですね。

というか、この「こころざし」の出どころが過去に起点があったとしても、それは確かにそんなに重要ではないなと感じます。「こころざし」だけで十分で、やっぱり「現在」が大切なのですよね。「未来」は二の次、「過去」はこだわる必要はなくて、単純に「現在」を観察するための材料というだけで、立体的に「現在」を把握するための材料という要素が強い気がします。

「過去」が「現在」だったときに「未来」に向けて「こころざし」を作る。その時の気持ちや気分はもう残っていませんが、それって、案外いらないものなのかもしれませんね。だから、もう追求されずに結晶化したような「こころざし」があるなら、もうそれだけで稼働させてしまえば良いのです。というか、それだけで稼働させたくなるような「こころざし」を心に留めておけば、もうあとはあれこれ考えなくて良いのですよね。「なんでこう思ったんだろう?」なんてことは過去の自分に任せてしまって。

そうやって、「現在」を進めていきましょうよ、ということなのですね。もちろん、「現在」の自分がまだ必要としているかどうかは時々精査しても良いとは思いますが。もう、残された時間が少なくなってきましたので。いちいち悩んで時間を費やすのはもったいないといいますか。右かな?左かな?どちらがより良い「未来」かな、と分岐点で悩むのは良いのですが、一度決めたらとりあえず行こうぜ、と自分に言い聞かせたいですね。

「ビュリダンのロバ」のような、なんだか急にそんな話になりましたね。何でしょうね、この展開。もしよろしければ、こちらのポッドキャストの第50回「ビュリダンのロバ」をぜひ聞いてみてくださいね。これは、二つに分かれた道の真ん中で立ち止まって動けなくなるロバの思考実験です。二つの道の先には同じ量の干し草があるにも関わらず、どちらを選べば得なのか損なのかと考えているうちに餓死してしまう、というロバのお話です。

まあこれは、御免被りたい。ですが、日頃のちょっとした選択がたくさんあって、実は悩んで保留して忘れてしまい、小さな「死」をたくさん迎えているような気も、しなくはないなあと、そんなことも考えてしまいます。さっさとどちらかに決めて、決めたらそちらでとりあえずやってみる。もうそれで良いのだ。

そんで。誰が一番足踏みしているのか。それはわたくしです。はい、もういいですね。


今回の思考実験は「自律型人間」

1. ハンスは分岐点に立っている
2. 右に行けば安定した田園
3. 左に行けば魔境と財宝
4. どちらに行くのか心に問う

 以上です。

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